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zoom RSS みるく

<<   作成日時 : 2012/11/10 03:17   >>

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去る10月28日(日曜)午前7時32分、
病気療養中だった我が家の警備隊長みるく(シーズー ♀)が、
息を引き取った。
12年11ヶ月28日の生涯だった。
10月30日の誕生日を目前にしていた。

4月頃から体重が少し減り始めたが、その頃は元気だった。
夏に入って食欲が少しずつ落ち始めた。
持病があったので、病院には定期的に通って診てもらっていたが、
血液や内臓の異常は見つからず、ずっと様子見を続けていた。
7月頃から、散歩に行くのを嫌がる素振りを見せるようになった。
それでも、僕が「さあ行こう」と歩き始めると、彼女も歩き始めた。
今思えば、身体がしんどくなってきてからの散歩が、体力を消耗させ、
病気の進行を早めたのではなかったかと悔やまれてならない.

朝の六甲山や紅に染まる夕空を、みるくと歩きながら一緒に眺めることは、もうない。
夕焼けがきれいだと言っては、立ち止まって写真を撮り始める僕を
暑くても寒くても、じっとその場で待っていた。
夏以降、もう身体はつらかっただろうに、以前と同じように、
僕が撮り終えるまで待っていた。

みるくとの日々の散歩で、僕は町の風景や季節の移ろいを見、感じることができた。
色鮮やかな落ち葉の積もる歩道に延びた僕たちの影を踏み、
凛とした朝の冷気の中、覚めて活動を始める街角に佇み、
春を報せる沈丁花の香りに心躍らせ、
畑の菜の花を揺らして薫る4月の風を、胸いっぱい吸い込んだ。
雨と夏を呼ぶ田んぼの蛙の声を追い、
陽炎立つ路面、蝉の声、稲穂の草いきれ、うだる熱気に辟易し、
風に揺れる八幡神社の大クスの木の葉擦れのスケールに驚き、
山の端に沈む太陽と雲が造形した夕空の美しさに言葉を失った。
僕がみるくを散歩させていたのではなかった。
散歩は、おたがいの人生(と犬生)を分かち合う時間だった。

金木犀の花が咲き始めた頃、みるくはもう吠えなくなった。
低い段差さえ乗り越えることが、困難になってきていた。
食事も水を飲むこともほとんどできず、毎日の皮下点滴と吐気止めの注射だけで体力を保っていた。
10月24日、容態が急変し、以後自力で歩くことが不可能になった。
27日、ショック状態に陥り、夜間救急病院に飛び込むも打つ手なく、延命措置は施さなかった。
痛み止めだけ打ってくれと医師に頼み、日付が変わった28日未明に家に連れ帰った。
夜が明けて、それまでは確かに意志の光を保っていたまなざしに力がなくなった。
そして、とうとう別れの時が来た。
天に旅立っていく彼女を、家族全員で看取った。

10月30日、ケーキを供えて誕生日を祝った。
10月31日、火葬。初七日の法要も同日行った。

みるくが旅立ってから10日以上が過ぎ、傍に彼女の姿が見えない寂しさをふと実感する時間が増えた。
犬であろうがヒトであろうが、長年一緒に暮らしてきた家族が突然この世にいなくなった事実を受け入れるのは、つらいことだ。
僕は家で仕事している時、いつもソファの上で寝ていた彼女に向かって「みるく、遊ぼうぜ」とちょっかいを出していた。
今もつい、誰もいないソファの方に振り向いて呼びかけてしまうし、散歩や食事の用意を始めようとして、ふと「あ、もういないんや」と気付くのだ。

悲しみは深いけれど、
みるくと出会い、これまで一緒に歩んでくることができて幸せだった。
上高地、乗鞍、蓼科、麦草峠、伊根、大台ケ原、いろいろなところへ一緒に行った。
標高2000m超の峠も、山中のトレイルも、テント生活もへっちゃらだった。
雷とストロボは大嫌いだったけれど、写真は撮らせてくれた。
多くの幸せに感謝し、もうあまり悲しみすぎないようにしよう。
天に昇ったみるくが心安らかに過ごし、また新たに生まれ変わって幸せになることを願っている。
ありがとう、みるく。

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楽しい話題ではないし、すでに警備隊長のブログにも書いたので、
もう書かない方がいいかもしれないなあと思いつつも、
僕自身の気持ちのひと区切りにするために書いた。
相当こたえていたのである。
また前を向いていこうと思う。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
そうだったのですね。

もっちんのメールにはいつも、
警備隊長の散歩でした、などと書かれていて
もっちんにとっての日常なのだなぁと、
ほのぼのと感じていました。

またどこかで警備隊長に会えるといいですね。
ゆーきゃん
2012/11/19 18:42
ありがとう、ゆーきゃん

だいたいいつも一緒に居るのが
あたりまえだったからね。
もうあたりまえじゃなくなったけれど、
大切な心の糧です。
yasuwan
2012/11/19 21:29

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みるく モノクローム・シンドローム/BIGLOBEウェブリブログ
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