モノクローム・シンドローム

アクセスカウンタ

zoom RSS 112段の階段

<<   作成日時 : 2012/06/24 16:28   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

ひさびさに書くブログ。
前回の投稿後、新たに二つ原稿を書いたけれどボツにしてしまった。
どちらも「電話」に関する話だった。
書いているうちになんとなく嫌になってやめた。

昨日は、ひさびさに実家を訪れた。
「ひさびさ」が続いて恐縮である。
実家の玄関を開けるなり、
夕食の食材の買い忘れがあると母が言ったので、
「オイラが買ってきてあげよう」と
僕は、ひさびさに実家の近くのコープまで歩いて行った。
「ひさびさ」ばかりで恐縮至極。

コープは実家より標高差で40m位高い場所にある。
最短経路で歩いて行く場合、 途中110段余りの階段と、
それに続く約50mの急坂を上らなくてはならない。

中学・高校時代の僕は、この階段と坂を一気に駆け上れた。
幾人かの友達の家が、コープがある団地やさらに山側の分譲地に
あり、そちらへ最短で遊びに行くのはこのルートしかなかった。
ここを始め近隣の急坂や山道を頻繁に上り下りしたおかげで、
僕のたいしたこともない脚力も、多少鍛えられていたのである。
しかし、もちろん当時もこの階段を一気に駆け上れば息ははずみ、
脚の筋肉に乳酸が溜まり、そのあとすぐには走り出せなかった。
50歳を越えた現在、もう駆け上りはしないけれど、昨日の僕は、
普通に歩けば全然楽勝さ、と件の階段へ向かった。

かつてはところどころ凹凸があった階段の表面は、
滑り止め付きのコンクリートプレートに被われ、
上り下りの足運びが楽になっている。
ところが、ゆっくり歩いて上ったにもかかわらず、
僕の身体には、途中の踊り場での休憩が必要になっていた。

立ち止まった踊り場で息を整えていると、
周囲の樹々の香りが風に乗って漂ってきた。
足もとを眺めれば、上ってきた階段と見慣れていたはずの町並みが
なんだか懐かく目に映った。
上を見れば階段の残りはあと少しだったし、風は心地よく、
僕は、「ま、こんなもんかな」と納得した。

階段に続く坂のてっぺんに、好きだった女の子の家があった。
庭に見事な桜の木があって、春の満開の頃には、花を見上げながら
その南側の坂を歩いた。
中学生の頃の僕は、その子に会えるかもしれないと期待を込めて
階段を駆け上っていたことも思い出す。
今は、その家も桜も無い。

つかの間思い出に浸って、僕はコープにたどり着き、
トマトや果物や牛乳を買って精算してから、
買い物袋を持ってくるのを忘れたことに気がついた。
仕方なくミニショルダーに入るだけのものを入れ、
残りは両手に持って、落とさないように気をつけながら、
坂と階段をゆっくり下って帰った。
間抜けな記憶がひとつ増えた。

階段は112段。
±1段くらいの誤差はあるかもしれない。


画像


画像


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
112段の階段 モノクローム・シンドローム/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる