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zoom RSS 決定的瞬間

<<   作成日時 : 2011/01/23 03:31   >>

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年明け早々、更新遅延・・。
1月7日頃に書き始め、途中で放り出して今日に至る。
寒い日が続いている。

物事には、きっかけとかタイミングなどというものがあるが、
僕は、いつもきっかけやタイミングなどをはずしてばかりいる。
去る1月13日は、僕の誕生日だったので、そのタイミングで新しい
記事を書こうと思っていたのだけれど、すっかり忘れていた。
数日遅れの今、間抜けな顔でMacのモニタと向き合っている。
1月17日も、もう過ぎていってしまった。
阪神淡路大震災の日である。
山口百恵さんの誕生日でもある。

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「決定的瞬間」は、世間で老若男女問わずよく使われる言葉だ。
活字、テレビ、ネットでも「決定的瞬間を捉えた」とか「決定的瞬間
をスクープ!」という表現を、よく目にする。

もともとは、アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真集「決定的瞬間」
のタイトル(訳語)から広まった言葉である。
なぜそんなに広まったのかは知らないが、フォトジャーナリズムの
影響力が大きかった頃の話だ。
僕が生まれる前から既に使われていたし、僕も子どもの頃から、
気付いたら使っていた。
1冊の写真集のタイトルの訳語が、子どもでも知っている日常的な
日本語として定着しているのはたいしたものだと思う。
時代も写真集のジャンルも異なるが、宮沢りえの「Santa Fe」は
150万部も売れたけれど、そのタイトルはもちろん日常語になって
いない。

しかし、「決定的瞬間」の意味は、’シャッターチャンス’とか’重大
な事が起こる瞬間’くらいにしか捉えられていない。
ブレッソンの「決定的瞬間」とは、主題のシャッターチャンスと構図
が一致する瞬間を指し、両者は切り離せない。
その関連が重要なのである。
もちろん、そんなこと世間ではどうでもいいことだし、僕も最初は
知らなかった。
ただ、簡単に使っている言葉だけれど、深い意味があるのだ。

いつもいろいろなタイミングをはずしてばかりの僕は、シャッターチャ
ンスに強いわけでもないし、構図を考えないわけではないけれど
無視することも多いので、ブレッソン先生の教室では落第だ。

しかし、「決定的瞬間」だけで世の中が成り立っているわけではない
し、人生は「決定的瞬間」ばかりではない。
何にせよ、無限のつながりで続く時間の流れの中で、「決定的瞬間
以外の瞬間」の方が多いのに、そいつも撮らない手はないだろう。
「決定的瞬間」も「決定的瞬間以外の瞬間」も、僕には何ら変わらない
瞬間なのである。

特定の場所とシチュエーションに於いて起こる出来事を予測し、その
瞬間を待ちぶせして最適な構図で「決定的瞬間」を撮ることも可能
だが、その場合いかに素晴らしい「決定的瞬間」であったとしても、
意味と結果が既に判っている事象を追うのに過ぎないと思う。

僕にとっては、主題や構図などに関係なく、何かが突然僕の知覚に
引っ掛かって、シャッターボタンを押す気になる「衝動的瞬間」が
大切だ。
何かが触れたような、何かを見たような、何かを感じたような・・。
あるいは、何かが在るのではないかと、
いつだって、「何か」でしかないものを撮りたいのだ。

数年前、サントリーミュージアムにブレッソンのオリジナルプリント
コレクションの展示を観に行った。
絶妙なシャッタータイミングと隙のない構図でフレーミングされた
スナップ写真群は見事だと思ったが、完璧な構図の写真ばかり
観ていると、息がつまりそうになった、
などと書くと、ナマイキ言うなと叱られるだろう。

「決定的瞬間」やアンリ・カルティエ=ブレッソンについて、よく知り
もしないのに書いてモウシワケナイと、ほんのカケラ思っているし、
「決定的瞬間」の否定なんて50年以上前にウィリアム・クラインなど
がやっているし、それ以後も写真の流れは変化しているし、

自分でも何を書いているのかわからなくなってきたし、
そろそろ切りあげよう。

ところで、「決定的瞬間」とは写真集の英語版のタイトルの和訳であり
、フランス語版つまり原版のタイトルを和訳すると「逃げ去る映像」
となるのだそうだ。
「決定的瞬間」は名訳だと思うけれど、
僕は、「逃げ去る映像」というのもなかなか良いなあと思うのである。


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